宮城県 地域産品輸出促進助成事業補助金(令和8年度・1回目)
宮城県内の農林漁業者や食品製造業者が、海外の商談会・見本市に出て現地の取引先を開拓するときに使える県の補助金です。上限30万円、補助率は2分の1以内。1回目の締切は2026年9月30日ですが、同じ日までに事業を終えていることが条件のため、いま計画を立てる方は実質的に2回目を待つことになります。
- 誰が使えるか
- 宮城県内の農林漁業者もしくはその団体、または食品製造業者もしくはその団体。県内に事業所があり、県税に未納がないこと
- いくら
- 上限30万円/補助率 対象経費の2分の1以内(千円未満切捨て)
- いつまで
- 1回目は2026年9月30日まで。締切 2026年9月30日(水)。ただし補助対象事業も同日までに完了するものに限る
- 実施機関
- 宮城県 経済商工観光部 国際ビジネス推進室 国際ビジネス推進第二班
誰が使えるかWho
対象は県内の農林漁業者もしくはその団体、または食品製造業者もしくはその団体です。宮城県で獲れた・作られた農林水産物と、その加工品を海外へ売りに行く人が想定されています。個人事業者も法人も、生産者の団体も入ります。
そのうえで、交付要綱は次のいずれかに当たる人を申請できないと定めています。ここが実際の関門です。
- 県内に事業所を有しない者
- 宮城県暴力団排除条例に規定する暴力団または暴力団員等
- 県税に未納がある者
- 同一の国・地域を対象とした同一の補助事業に対し、3回を超えてこの補助金の交付を受けたことがある者。同一年度にこの補助金の交付実績がある者。その補助事業に対し他の補助金の交付実績がある者
- 国内外の法令に反する業務、公序良俗に反する業務を行っている者、反社会勢力またはこれに類似する企業・団体・個人
4番目は読み飛ばしやすいところです。同じ国の同じ商談会に毎年出ている事業者は、4回目で使えなくなります。また同じ年度に一度この補助金を受けていれば、二度目は申請できません。1年に1回、1か国につき通算4回まで、という設計だと読めます。
補助対象となる取組そのものにも、4つの要件が付いています。
- 農林水産物等を使用した自社商品の現地取引先を開拓する取組であること
- 参加する商談会等が開かれる国・地域へ、宮城県産品の輸出が可能であること
- 商談会等の主催者と、補助金の申請者が別であること。ただし海外商談会については、県海外事務所が仲介する個別商談案件を含む
- 原則として1回の申請で対象となる商談会等は1つ。ただし1回の渡航で複数の商談会に出る場合は、県が旅程と会期を確認したうえで、必要かつ合理的と認めるものに限り複数を対象とする
3番目は、自社で主催する展示イベントには使えないという意味です。他社が仕入れた商品を並べるだけの事業者も、1番目の「自社商品」の要件で外れます。
いくらもらえるかHow much
補助率は対象経費の2分の1以内、上限は30万円です。千円未満の端数は切り捨てられます。金額の設計は単純で、枠は一つしかありません。
計算例:台湾の食品見本市に1名で出展し、往復の航空券12万円、宿泊費6万円、出展小間料28万円、現地通訳料8万円、サンプル輸送費6万円で合計60万円かかった場合。その2分の1は30万円で、ちょうど上限に届きます。補助額は30万円です。合計が40万円なら20万円、逆に80万円かかっても上限の30万円までです。
ひとつ注意があります。最終的に受け取れる額は、実際に支出した額の2分の1と、交付決定額のうち少ないほうになります(交付要綱第10第2項)。見積もりより安く済んだ分は、そのまま補助額の減額に跳ね返ります。
また申請の段階で、消費税および地方消費税の仕入控除税額を差し引いて申請する決まりです(第3第2項)。申請時にその額がはっきりしない場合は後から報告し、確定した時点で返還を求められます。
何に使えるかEligible costs
交付要綱の別表第1が、対象経費を細かく分けています。
- 旅費
- 渡航費:航空券代、燃油サーチャージ、空港施設使用料、保安サービス料、航空保険料、出入国税、保安税、手配料など。エコノミークラス、1事業者につき1名分、1回の申請につき1往復分のみ
- 交通費:空港までの移動費用(高速料金を含む)、駐車料金など
- 宿泊費:1事業者につき1名分、県が認めた日数分のみ
- 輸送費:サンプル輸送費(国内・現地)、通関費用など
- 委託費:POP翻訳・商談シート翻訳などの翻訳料、現地通訳料
- その他経費:参加費、出展料、レンタル備品費、光熱水費、原産地証明発行手数料など。海外用Wi-Fiルーターのレンタル料(1事業者につき1台まで)
- 国際的認証取得費用:出展先の国・地域が求める検疫等の条件への対応(ハラール認証、コーシャ認証など)、他国産との差別化が図られる規格認証の取得(グローバルGAP、有機JAS認証、ビーガン認証など)
対象にならないものも明記されています。一般消費者への販売を伴う取組は対象外です。フェアは「小売店等で自社商品の試食やPRを行うもの」と定義されており、その場で売ってしまうと外れます。国内取引に係る消費税および地方消費税、還付を受けた海外の付加価値税も対象外です。
「国際的認証取得費用」は、県のウェブページの表には載っていません。ページの表は「旅費、輸送費、委託費、その他経費」の4つで止まっており、この項目は募集案内チラシと交付要綱にしか書かれていません。ハラール認証やグローバルGAPの取得を考えている方は、ページだけを見て諦めないでください。
何が要るかDocuments
交付申請書(別記様式第1号)に、次の書類を添えます。
- 事業実施計画書(別記様式第2号)
- 事業実施予定表(別記様式第2号の2)
- 収支予算書(別記様式第2号の3)
- 役員等名簿(別記様式第3号)
- 県税の納税証明書の写し(発行から3か月以内で、すべての県税に未納がないこと)
- 住民票の写し(個人の場合。発行から3か月以内のもの)
- 過去1年間の決算報告書の写し
- 出展する展示会等の概要がわかる資料(パンフレット等)
- 事業費積算の根拠(見積書、日本円への換算基礎となる資料など、金額の内訳がわかるもの)
- その他知事が必要と認める書類
先に動くべきは5と6です。県税の納税証明書は県税事務所で取得します。「すべての県税に未納がないこと」が条件ですから、自動車税などを含めて未納が一つでもあると証明書が出ません。発行から3か月以内という縛りもあるので、取るのが早すぎても困ります。個人事業者は住民票も要ります。9は、海外の出展料や通訳料を日本円に換算した根拠まで求められるため、見積書を取り寄せるだけでは足りない場合があります。
申請は宮城県電子申請システム(LoGoフォーム)から行います。電子申請が難しい場合は、県の担当窓口宛にメールで書類を提出する方法も案内されています。
実績報告のときには、市場調査レポート(別記様式第8号の3)の提出が求められます。商談会に出て終わりではなく、現地で何を見てきたかを書いて出す設計です。航空券はEチケットまたは搭乗券の半券の写し、宿泊料は明細の確認できるもの、現地通貨での支払いは日本円への換算基礎となる資料を添えます。領収書を捨てずに、その場で明細を取っておいてください。
気をつけることWatch out
- 1回目は、これから計画を立てる方には間に合いません。県は「補助対象事業は、令和8年9月30日までに事業が完了するものに限ります」と書いています。締切日と事業完了日が同じ日です。すでに9月中の商談会に出ることが決まっていて、まだ航空券も出展契約もしていない、という方だけが1回目の対象になります。
- 交付決定の前に契約を結ぶと、原則として対象外になります。要綱は「補助事業の着手」を「補助対象経費に係る契約を締結すること」と定義しています。航空券を先に買った時点で着手にあたります。やむを得ない事情があるときは交付決定前着手届(別記様式第4号)を出せば着手できますが、交付決定を受けるまでに生じたあらゆる損失は自己責任だと県が明記しています。
- 後払いです。補助金は額の確定後に交付されます。知事が必要と認めるときは概算払いもできる規定がありますが、原則は先に自己資金で払う前提です。出展料も航空券も、いったん全額を立て替えることになります。
- 同じ経費に他の補助金は使えません。国・県・市町村その他の団体による補助金・交付金等との併用は認められていません(第2第4項)。国の海外展開支援と組み合わせようと考えている方は、経費の区分を先に整理してください。
- 2回目の募集期間は、県のページにまだ載っていません。県は令和8年度も募集を2回に分けると案内し、交付要綱は補助対象期間を「交付決定日から会計年度の2月20日まで」と定めています。募集案内チラシも「交付決定日から令和9年2月20日(土)までに実施し、支払いまで完了した補助対象事業」と書いています。ここから2回目が2月20日までの事業を拾うことは読み取れますが、2回目の受付開始日と締切日は、2026年9月5日時点で公表されていません。秋以降の商談会を狙う方は、県のページを定期的にご確認ください。
- 海外の付加価値税に還付制度がある場合は、原則として利用を検討することが求められます。還付を受けたら知事に報告し、指示に従う決まりです(第7第5項)。
- 帳簿と証憑は、補助事業が完了した年度の翌年度から5年間保存します。あわせて、交付後3年が経過するまでの間、県から事業成果等の報告を求められることがあります(第11)。出展して終わり、ではありません。
- 実績報告の期限は、事業完了から30日を経過した日か、その年度の2月末日の、早いほうです。年度末に近い事業ほど、報告に使える日数が短くなります。
採択率についてAdoption rate
この制度の採択率は公表されていません。県は申請内容を審査し、適当と認めるときに当該年度の予算の範囲内で交付を決定する、と定めているだけです(第5)。予算額も予算残額も公表されていないため、当サイトは通りやすさについて何も申し上げられません。県が「申請状況によっては、募集期間の途中で募集を締め切る場合があります」と書いている点だけが、枠に限りがあることを示しています。
申請についてApplying
申請書類の作成代行は、行政書士の業務です。当サイトは制度の情報をまとめたもので、代行は行っておりません。個別の申請については、制度の実施機関または、その手続を取り扱う専門家へご相談ください。
この制度の窓口は、宮城県経済商工観光部 国際ビジネス推進室 国際ビジネス推進第二班(仙台市青葉区本町三丁目8-1 行政庁舎14階南側/022-211-2346)です。
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/kokusaibiz/r8chiikisanpin.html
宮城県「地域産品輸出促進事業補助金交付要綱」(PDF)
https://www.pref.miyagi.jp/documents/64325/youkou.pdf
宮城県「令和8年度地域産品輸出促進助成事業補助金 募集開始のお知らせ(1回目)」(PDF)
https://www.pref.miyagi.jp/documents/64325/tirasi01.pdf
確認日:2026-09-05
※本記事は上記の公開資料をもとに作成したものです。最新かつ正確な内容は必ず宮城県の公式資料をご確認ください。制度の内容は変更されることがあります。当サイトは「申請等に関する手引き」および各種様式の中身を確認していません。県ページの募集期間欄は「令和8年4月(公開)日から」と、日付が埋まらないまま掲載されています。交付要綱の附則も「令和8年4月ホームページ公開日から施行する」と書いており、開始日はページの公開日で定まる建て付けと読めますが、ページの掲載日(2026年4月21日)と更新情報欄の募集開始日(令和8年4月17日)は一致しません。この点は県に照会していません。2回目の募集期間は公表されていないため記載していません。