令和8年度 宮城県買い物機能強化支援事業費補助金
近所の店がなくなった地区への出店、食料品や日用品の移動販売・宅配、商店街への買い物バス。宮城県内でこうした取り組みを新しく始める、あるいは広げる事業者に、上限200万円・補助率2分の1以内で交付される補助金です。令和8年度は年内随時受付で、締切日は定められていません。
- 誰が使えるか
- 宮城県内の商店街組織、商工会・商工会議所、まちづくり会社、NPO法人、社会福祉法人、一般社団・財団法人、商業者の任意団体、および小売業・サービス業・卸売業の中小企業者
- いくら
- 上限200万円/補助率 補助対象経費の2分の1以内
- いつまで
- 年内随時受付。締切日の定めなし。予算の上限に達した時点で受付終了(県ホームページで周知)
- 実施機関
- 宮城県 経済商工観光部 商工金融課 商業振興班
誰が使えるかWho
交付要綱第2は、対象者を11の号に分けて挙げています。県のページにある「商店街組織、商工団体、まちづくり会社、NPO法人……」という書き方より、要綱のほうが範囲がはっきりしています。
- 商店街振興組合法に基づく商店街振興組合、商店街振興組合連合会
- 中小企業等協同組合法に基づく事業協同組合、事業協同小組合、協同組合連合会
- 商工会議所法に基づく商工会議所
- 商工会法に基づく商工会
- 中心市街地の活性化に関する法律第15条第1項第1号ロに規定する特定会社等(いわゆるまちづくり会社)
- 特定非営利活動促進法に基づくNPO法人
- 社会福祉法に基づく社会福祉法人
- 一般社団法人、一般財団法人
- 中小企業基本法第2条第1項に規定する者のうち、小売業・サービス業・卸売業を主たる事業として営む事業者
- 複数の商業者で構成された任意団体等で、規約や会則を持ち、適切な財産管理と事業運営ができると認められる団体
- そのほか知事が認める法人または任意団体
「中小企業者等」という書き方には、業種の条件が隠れています
県のページは対象者の末尾を「中小企業者等」と書いています。これだけを読むと、業種を問わないように見えます。ところが交付要綱第2第9号と募集要領は、どちらも中小企業者を「小売業・サービス業・卸売業」に限定しています。製造業を主たる事業とする中小企業者は、この号には当てはまりません。
ご自身が第9号で申請しようとしている場合は、主たる事業がこの3業種のどれかに入るかを、先に確かめておくことをおすすめします。組合や商工会、NPO法人などとして申請する場合は、第1号から第8号までのいずれかに当たるかどうかで判断されます。
中小企業基本法上の規模の目安
| 主たる業種 | 資本金 | 従業員 |
|---|---|---|
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
資本金と従業員数は、どちらか一方を満たせば中小企業者に当たります。
いくらもらえるかHow much
補助率は補助対象経費の2分の1以内、補助限度額は200万円です。交付要綱の別表2と募集要領、県のページ、パンフレットの4点で同じ数字が示されています。
計算の例をひとつ。移動販売車を250万円で購入し、地区へ配るチラシの印刷に10万円かけたとします。補助対象経費は260万円、その2分の1で130万円が補助額の目安になります。上限の200万円を受け取るには、400万円の対象経費が必要です。
なお交付申請の際は、補助対象経費に含まれる消費税および地方消費税のうち、仕入税額として控除できる分を差し引いて申請します(交付要綱第3第2項)。申請の時点で控除額がはっきりしない場合は、この限りではありません。
何に使えるかEligible costs
対象となるのは、新規または拡充した事業の立ち上げに要する次の9区分の経費です(交付要綱別表3)。
- 消耗品費 ―― 事務用品等の購入費(食糧費は対象外)
- 印刷製本費 ―― パンフレット、チラシ等の印刷費
- 修繕費 ―― 店舗、備品等の修理・補修費
- 通信運搬費 ―― 電話、FAX、インターネットの通信費、郵便・運送費
- 広告料 ―― テレビ、ラジオ、新聞雑誌等の広告宣伝費
- 委託料 ―― 調査・研究、実証実験、ホームページ作成等の委託費
- 使用料及び賃借料 ―― 会場、店舗、車両、機器等の賃借料
- 工事請負費 ―― 店舗の建築、改装費
- 備品購入費 ―― 車両、機器等の購入費
ランニングコスト(人件費・燃料費・光熱水費等)とフランチャイザーへのロイヤリティは、対象外です。車を買う費用は出ますが、その車を走らせる費用は出ない、という組み立てになっています。
対象となる事業の4区分
- 地域に店を作る事業(例:無店舗地区へのスーパーの設置)
- 商品を届ける事業(例:食料品・日用品等の移動販売、宅配事業)
- 商店街等へ送迎する事業(例:商店街による買い物ツアーの実施、送迎サービス)
- そのほか知事が地域の買い物機能の強化に資すると認める事業
県が公表している活用事例には、東松島市の宮戸・野蒜地区での移動販売と宅配、名取市の丘陵地区とスーパーを結ぶ買い物バスの運行、石巻市鮎川地区の無店舗地区へのミニスーパー新規出店などがあります。
何が要るかDocuments
まず要望書を提出し、ヒアリングを経て採択が決まる流れです。要望書の段階で求められるのは次の書類です。
- 補助金要望書
- 事業計画書(別紙1)
- 収支予算書(別紙2)
- 市町村連携計画(別紙3)
- 事業者の概要と活動内容が分かる資料(定款、構成員名簿、事業報告書等、直近3か年分の財務書類)
- 事業の対象となる地域が分かる資料(地図等)
- 次年度以降5年間の事業計画、収支計画等
- 委託料や車両購入費等を計上する場合の積算根拠(見積書等)
- そのほか知事が必要と認める書類
採択後、交付申請の段階では、これに加えて県税納税証明書(発行から3か月以内のもの)と暴力団排除に関する誓約書が必要になります(交付要綱第3第3項)。
準備に日数がかかるのは、直近3か年分の財務書類、5年分の事業計画と収支計画、市町村連携計画、そして県税納税証明書です。納税証明書は管轄の県税事務所で取得します。5年分の計画は、この補助金が「交付終了後も続く事業」を求めているために必要とされる書類で、様式を埋めるだけでは済みません。市町村への相談と並行して、早めに手を付けておくほうが安全です。
気をつけることWatch out
- 市町村との連携が要件です。交付要綱第2第2項は、対象事業を「事業予定地を所管する市町村と連携して行う」ものと定めています。募集要領が挙げる連携の内容は、市町村のホームページやSNSを使った広報支援と、市町村が実施する事業との施策連携です。県は要望書の提出前に、市町村の商業振興担当課へ相談するよう案内しています。相談の順番を間違えると、書類が揃わないまま止まります。
- 従来から続けている事業は対象になりません。新規に始める事業か、これまでの取り組みを拡充する事業であることが要件です。
- 調理加工した食品の販売だけを行う事業は対象外です。募集要領は、焼き鳥やクレープ等の移動販売を例に挙げています。
- デマンド交通サービス事業やバス運行事業は対象外です。商業施設のほかに医療機関や公共施設等を循環するものが、これに当たります。買い物バスとの線引きが問われる箇所ですので、計画の段階で市町村と県に確かめておくことをおすすめします。
- 特定の世帯や施設等を訪問しての販売・配達のみを行う事業も対象外です。募集要領は、福祉施設のみを対象とした販売を例に挙げています。
- 補助金の交付が終わった後も継続して実施されることが見込まれる事業であることが要件です。5年分の事業計画と収支計画を求められるのは、この要件を確かめるためです。
- 取得価格または効用の増加価格が50万円以上の財産には、処分の制限がかかります。制限の期間は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令に定めがあるものはその期間、それ以外は5年間です。期間内に売却や譲渡をしようとするときは、あらかじめ知事の承認が要ります(交付要綱第8・第9)。移動販売車を購入する場合は、この点を頭に入れておく必要があります。
- 県税に未納がある者は、交付申請ができません(交付要綱第3第4項)。
- 補助金は後払いです。額の確定後に交付されます。ただし知事が補助事業の遂行上必要と認めたときは、概算払いによる交付ができるとされています(交付要綱第6)。
- 同趣旨の他の補助金等の交付を受けている事業は対象外です。ただし、市町村がこの補助金へ上乗せする目的で交付する補助金は、この制限から除かれています。
- 要望書を出せば、すぐに採否が決まるわけではありません。要望書の受付後にヒアリングの日時が指定され、採択の決定はヒアリングから1か月以内が目途とされています。応募者が多い場合、優先順位の決定にあたっては実施地域の状況が考慮されます。
審査で見られる点
募集要領は、審査のポイントとして次の4点を挙げています。
- 補助目的との整合 ―― 地域の買い物機能の強化、商業の持続的な発展に資すると認められるか
- 現状把握の度合い ―― 実施地域の買い物環境、課題等の概況を把握できているか
- 実現可能性 ―― 実施内容を鑑みて実施体制は妥当か
- 事業の継続性 ―― 補助金交付終了後の事業継続が見込まれるか
2番目の「現状把握の度合い」は、県が公表している活用事例からも読み取れます。名取市の買い物バスの事例では、補助を受ける前に社会実験を行い、住民のニーズと買い物困難地域の課題を把握したことが特徴として挙げられています。
申請についてApplying
申請書類の作成代行は、行政書士の業務です。当サイトは制度の情報をまとめたもので、代行は行っておりません。個別の申請については、制度の実施機関または、その手続を取り扱う専門家へご相談ください。
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/syokokin/kaimono.html
出典:宮城県 商工金融課「令和8年度買い物機能強化支援事業 募集要領」(令和8年4月)
https://www.pref.miyagi.jp/documents/25739/kaimono_bosyu_youryou.pdf
出典:「宮城県買い物機能強化支援事業費補助金交付要綱」
https://www.pref.miyagi.jp/documents/25739/kaimono_hozyokinn_kouhuyoukou.pdf
確認日:2026-08-29
※本記事は公募要領をもとに作成したものです。最新かつ正確な内容は必ず公式の公募要領をご確認ください。制度の内容は変更されることがあります。