宮城県ものづくり企業AI・IoT先進技術導入補助金(追加募集)
宮城県内に工場を持つ製造業の中小・小規模企業が、生産現場へのAI・IoT導入に使える補助金です。上限1,000万円・下限300万円。補助率は、県内のIT関連企業と組めば3分の2、県外の企業と組む場合は2分の1。追加募集の応募期間は2026年8月7日から9月30日までです。
- 誰が使えるか
- 宮城県内に本店または主たる事業所があり、製造業を主たる事業として営み、県内に生産拠点(工場等)を持つ中小企業者・小規模企業者
- いくら
- 上限1,000万円・下限300万円/補助率 県内IT関連企業と連携する場合 3分の2、県外IT関連企業と連携する場合 2分の1
- いつまで
- 2026年8月7日(金曜日)〜 2026年9月30日(水曜日)。応募要領には「随時受付、予算額に達し次第、終了」とあります
- 実施機関
- 宮城県 経済商工観光部 新産業振興課 高度電子機械産業振興班
この補助金の性格を一言でいえば、「工場のAI化を、IT企業と組んでやる会社を支える」制度です。単独で機械を買うためのものではありません。IT関連企業との連携が対象事業の要件になっていて、ここを外すと入口で対象外になります。
もう一つ、今年度の追加募集で押さえておきたい点があります。県のページに、令和8年度の募集から二つの要件を撤廃したと書かれています。「地域未来牽引企業に選定されていること」と「直近3期の決算で平均売上高が5億円以上であること」です。以前に売上規模で諦めた会社は、条件が変わっている可能性があります。
誰が使えるかWho
対象は、中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者、または同条第5項に規定する小規模企業者のうち、次の二つをどちらも満たす事業者です。
- 宮城県内に本店または主たる事業所を有すること
- 製造業を主たる事業として営む者で、宮城県内に生産拠点(工場等)を有すること
ここで落ちる人が多いのは、二つめの「製造業」です。AI導入の補助金を探して来た小売業・卸売業・サービス業・飲食業の方は、この制度では対象になりません。宮城県内に本社があっても、生産拠点が県外にしかない場合も同じです。
なお、過去にこの補助金を使ったことがある事業者でも、過去の補助事業と異なる内容の事業であれば、あらためて活用できます。令和6年度の追加募集から、そのように変更されたと県のページに記載があります。
連携するIT関連企業が要る
対象になるのは、次の二つをどちらも満たす事業です。
- AI・IoT等の先進技術を活用した、宮城県内の生産現場における生産性向上、省力化等に向けた技術開発や導入等であること
- AI・IoT等を活用したシステム開発等を、IT関連企業と連携して実施するものであること
応募要領には、事業例として「AI・IoTを活用した製品等の品質不良分析」「AI・IoTを活用した製品需要予測システムの構築・製造管理」「AI・IoTを活用したロボットシステムの構築」の三つが挙がっています。
連携先のIT関連企業が宮城県内に事業所を持つかどうかで、補助率と審査の両方が変わります。詳しくは次の項目に書きます。
いくらもらえるかHow much
補助限度額は上限1,000万円、下限300万円。補助率は連携先によって二段階に分かれます。
| 連携するIT関連企業 | 補助率 | 補助限度額 |
|---|---|---|
| 宮城県内に事業所を有するIT関連企業 | 3分の2 | 上限1,000万円/下限300万円 |
| 県内IT関連企業以外のIT関連企業 | 2分の1 | 上限1,000万円/下限300万円 |
たとえば事業費が1,200万円だとします。県内のIT企業と組めば3分の2で800万円。県外の企業と組んだ場合は2分の1で600万円です。同じ投資でも、連携先の所在地だけで200万円の差がつきます。加えて、県内IT関連企業と連携する場合は審査で加点もされます。
下限300万円のほうが効いてくる
上限より先に気にすべきは下限です。補助金額が300万円に届かない規模の事業は、この制度には乗りません。応募要領は、必要な事業費をこう示しています。
| 補助率3分の2の場合 | 事業費450万円以上(450万円 × 2/3 = 300万円) |
|---|---|
| 補助率2分の1の場合 | 事業費600万円以上(600万円 × 1/2 = 300万円) |
さらに注意が要るのは、交付決定を受けた後の話です。県のページには、事業の縮小等で補助金交付額が下限の300万円を下回った場合、対象期間内の経費であっても補助金は支払われないと書かれています。当初1,000万円の計画で通しても、途中で事業を絞り込んで補助金額が300万円を切れば、そこまでの支出は自己負担になります。
何に使えるかEligible costs
対象経費は七つの区分に分かれています。
- システム開発費:連携するIT関連企業のシステム開発等に要する経費(人件費、機械装置費、外注費、技術指導受入費等)
- 機械装置費:AI・IoTの導入に必要な機械装置の購入、製作、改良、据付け、借用、修繕。自社で製作する場合の部品も含む
- 工具器具費:AI・IoTの導入に必要な工具器具の購入等
- 外注費:センサー等のデバイス製作や機器調整の外注費
- 技術指導受入費:外部からの技術指導に要する経費
- 人件費:AI・IoT導入に直接関与する者の人件費。直接作業時間に対するものに限り、補助対象経費に占める割合は2分の1が限度
- その他の経費:知事が特に必要と認めるもの
機械装置には条件が付いています。借用の場合は補助対象期間内に契約したもので、同じ期間内に発生する経費だけ。ロボットは、AI・IoTと連携したものに限られます。パソコンやタブレット等の情報関連機器は、AI・IoTのシステムと一体(専用)となって使うものだけが対象です。
対象にならない経費
- 補助金交付決定日よりも前に発注、購入、借用、契約したものに要する経費
- 補助事業期間の終了後に納品、検収されたものに要する経費
- 開発したシステムや機械装置の保守管理等に要する経費
- 事業所等の賃料、使用料、保管料、光熱水費、通信料等の運営費
- 汎用性があり目的外使用となり得る事務用機器(パソコン、タブレット、その周辺機器、プリンター、デジタル複合機等)
- 交通費、消耗品購入、手数料、保険料等の一般事務費
- 公租公課
何が要るかDocuments
提出は電子申請(LoGoフォーム)です。応募要領に挙がっている申請書類は次のとおりです。
- 補助金交付申請書(様式第1号)
- 事業計画書(システム開発等の内容が分かる資料、機械装置や機器のカタログ、設置場所図など、計画書の中で必要とする添付書類を含む)
- 最近3年間の財務諸表
- 定款、および申請日から3か月以内の履歴事項全部証明書
- 納税証明書(申請日から3か月以内。全ての県税に未納がないこと)
- 暴力団排除に関する誓約書・役員名簿
- 会社案内等のパンフレット(申請事業者と、連携するIT関連企業の両方)
- その他知事が必要と認める資料(事業費積算の根拠資料。見積書・相見積書等)
先に手を付けるべきは、履歴事項全部証明書と納税証明書です。どちらも申請日から3か月以内という期限があり、法務局や県税事務所で取る手間がかかります。見積書と相見積書も、連携先のIT企業と機器の仕様を詰めないと出てきません。事業計画書を書き始める前に、この三つを走らせておくと詰まりにくくなります。
気をつけることWatch out
1. 「予算額に達し次第、終了」は応募要領のほうに書いてある
県のホームページの募集時期の欄は「令和8年8月7日(金曜日)〜令和8年9月30日(水曜日)」とだけ書かれています。一方、同じページから配布されている応募要領のPDFには、この日付に続けて「※随時受付、予算額に達し次第、終了となります。」の一文があります。
ホームページだけを見て9月30日まで時間があると考えると、判断を誤る可能性があります。追加募集ですので、残っている予算の額は当サイトでは確認できていません。早く動くほうが安全だとしか言えません。
2. 国や市町村の補助金と併用できない
応募要領に、対象となる補助事業について国や都道府県、市町村等から補助金等の交付を受ける場合は、本補助金へ申請することはできないと書かれています。国のデジタル化・AI導入補助金や省力化投資補助金、仙台市の補助金などを同じ事業で使う計画なら、どちらか一方を選ぶことになります。金額だけで比べるのではなく、補助率と対象経費の範囲まで並べて考える場面です。
3. 交付決定の前に発注すると対象外になる
補助対象になるのは交付決定日以降の経費です。交付決定は2026年10月下旬の予定ですから、それより前に発注書を出したり契約を結んだりすると、その分は対象から外れます。申請中に話を進めたくなる時期ですが、ここは動かないほうがよい場所です。
4. プレゼンテーション審査がある
審査会は2026年10月中下旬に開催予定で、原則として申請者による事業内容等のプレゼンテーションが実施されます。書類だけで完結しません。主な審査項目として、取組の内容、システム開発と技術導入の実現性、申請者とIT関連企業の連携内容、事業計画期間と事業費の妥当性、事業実施の効果や目標の具体性の五つが挙げられています。連携先のIT企業と、説明できる状態まで内容を詰めておく必要があります。
加点は二つ。県内IT関連企業と連携する場合と、申請者が「パートナーシップ構築宣言」をポータルサイトで公表している場合です。後者は宣言を出すだけで満たせるので、まだの会社は申請前に検討する余地があります。
5. 精算払い。お金は先に出ていく
応募要領には、原則として交付する補助金は精算払とすると書かれています。事業遂行上どうしても概算払が必要な場合は事前相談、という扱いです。設備や開発費の支払いは自社が先に済ませ、実績報告と額の確定を経てから補助金が入ります。手元資金の計画は、この前提で立てる必要があります。
6. 報告が3年続く
この制度は、事業が終わっても手が離れません。
- 中間報告:2026年11月30日時点の状況を、2026年12月20日までに報告
- 実績報告:事業完了(廃止)日から20日を経過した日、または2027年4月15日(木曜日)のいずれか早い日まで
- 成果報告:補助事業年度の終了後3年間、毎会計年度終了後20日以内に、導入したAI・IoTシステムの稼働後の生産性向上等について報告
加えて、成果発表を依頼される場合があります。他の県内企業への普及促進を図るため、補助事業者と連携先のIT関連企業に依頼することがあると応募要領に書かれています。
いつまでかDeadline
| 2026年8月7日(金) | 追加募集の受付開始 |
|---|---|
| 2026年9月30日(水) | 応募期間の終了。ただし予算額に達し次第、終了 |
| 2026年10月中下旬 | 審査会(原則プレゼンテーションあり) |
| 2026年10月下旬 | 交付決定 |
| 2026年12月20日(日) | 中間報告の提出期限 |
| 2027年3月31日(水) | 事業期間の終了 |
| 2027年4月15日(木) | 実績報告の最終期限 |
申請についてApplying
申請書類の作成代行は、行政書士の業務です。当サイトは制度の情報をまとめたもので、代行は行っておりません。個別の申請については、制度の実施機関または、その手続を取り扱う専門家へご相談ください。
制度の内容についての問い合わせ先は、宮城県経済商工観光部新産業振興課高度電子機械産業振興班(電話 022-211-2715)です。
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/shinsan/monodukuriaiiot.html
出典:宮城県「宮城県ものづくり企業AI・IoT先進技術導入補助金 応募要領【追加募集】」(PDF)
https://www.pref.miyagi.jp/documents/51980/01_ouboyouryoutuikabun.pdf
確認日:2026-08-10
※本記事は応募要領をもとに作成したものです。最新かつ正確な内容は必ず公式の応募要領をご確認ください。制度の内容は変更されることがあります。