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令和8年度宮城県旅客運送事業者経営強化支援事業費補助金(二次公募)

宮城県内に本店を置く路線バス・貸切バス・タクシーの事業者が、運行管理システムや勤怠管理システム、キャッシュレス決済機器などの導入費用の補助を受けられる制度です。補助率はシステム系が2分の1以内、キャッシュレス決済機器が3分の1以内。応募の締切は2026年12月25日午後5時ですが、予算に達した月の月末で公募が終わります。

誰が使えるか
宮城県内に本店を有する一般乗合(路線バス等)・一般貸切(貸切バス)・一般乗用(タクシー)の旅客自動車運送事業者。公営企業と一人一車制の個人タクシーは除く
いくら
補助率のみ。システム・機器等(メニュー1〜25)は2分の1以内、キャッシュレス決済機器(メニュー26〜29)は3分の1以内。1事業者あたりの上限額の定めなし。予算規模は3,500万円程度
いつまで
応募 2026年7月10日午前9時〜。締切 2026年12月25日(金曜日)午後5時。ただし予算の上限に達する応募があった月の月末で公募終了
実施機関
宮城県(企画部 地域交通政策課 交通政策班)

誰が使えるかWho

交付要綱第2と公募要領第3は、次の3つをすべて満たす者を補助事業者と定めています。

  1. 宮城県内に本店を有し、次のいずれかの事業を営む者であること(公営企業を除く)
    • 道路運送法第3条第1号イ ―― 一般乗合旅客自動車運送事業(路線バス、コミュニティバスの受託運行など)
    • 道路運送法第3条第1号ロ ―― 一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス)
    • 道路運送法第3条第1号ハ ―― 一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー、ハイヤー)。一人一車制の個人タクシー事業は除く
  2. 消費税および地方消費税ならびに地方税の全ての税目を滞納していないこと
  3. 宮城県暴力団排除条例に規定する暴力団または暴力団員等に該当しないこと

「県内に本店」が条件です。県外に本店を置く事業者の宮城県内営業所は、この条件では読み取れません。また資本金や従業員数による規模の要件は、交付要綱にも公募要領にも定められていません。中小企業に限る制度ではありません。

事業の側にも条件がある

対象になるのは「生産性向上または経営基盤の強化に資する取組」で、一般乗合事業については、業務効果が専らコミュニティバスに関するものは除かれます(公募要領第4(1))。コミュニティバスの運行だけを対象にしたシステム導入は、この補助金では見てもらえません。

もう一つ、見落としやすい条件があります。令和7年度公募および令和8年度一次公募に「応募した」事業と同一の内容の事業は対象外です。採択されたかどうかは問われません。一次公募(2026年5月1日〜5月29日)で不採択だった事業を、同じ内容で出し直すことはできません。

いくらもらえるかHow much

この制度に、1事業者あたりの補助上限額はありません。交付要綱にも公募要領にも、上限額を定めた条文がありません。決まっているのは補助率だけです。

補助率は、導入するものによって2つに分かれます。公募要領の別表1と交付要綱の別表は、同じ内容を示しています。

区分補助率
生産性の向上、経営基盤の強化に資する取組(下の29メニューのうち1〜25番)2分の1以内
キャッシュレス決済機器の導入に関する取組(26〜29番)3分の1以内

補助額の算定にあたっては千円未満を切り捨てます(交付要綱第4第2項、別表1の【その他】)。

計算例

例1 ―― タクシー会社が運行管理支援システムを導入する場合。補助対象経費が300万円であれば、補助率2分の1以内なので150万円です。

例2 ―― バス会社が交通系IC決済機器を導入する場合。補助対象経費が90万円であれば、補助率3分の1以内なので30万円です。

例3 ―― 端数が出る場合。補助対象経費が1,234,567円で補助率2分の1なら、617,283円50銭となりますが、千円未満を切り捨てて617,000円です。

「以内」であって、満額とは限らない

補助率はどちらも「以内」と書かれています。公募要領第8第1項第2号ウは、非常に高額な応募があった場合や、類似事業が多く採択に差を設けることが適当でない場合などには、審査委員会が補助上限額の設定または補助率の調整、あるいはその両方を行ったうえで交付候補者を決定することがあると定めています。県のウェブページにも「申請額から減額して採択する可能性があるため、了承の上で応募すること」と書かれています。

さらに、国土交通省の「交通DX・GXによる経営改善支援事業」等の併用が見込まれる事業については、その事業から交付が見込まれる分を差し引いた金額が補助上限額に設定される場合があります。

予算規模は3,500万円程度です。県全体で使える額がこれだけなので、応募が集まれば早く尽きます。

何が対象になるかEligible

対象経費は、公募要領の別表1に29のメニューとして列挙されています。メニューごとに、どの業態が使えるかが決められています。

番号メニュー名乗合貸切タクシー補助率
1運行管理支援システム○○○2分の1以内
2乗務日報自動作成システム○○○
3車両動態管理システム○○○
4各種申請書類の作成支援システム○○○
5運行計画(ダイヤ・運行系統図等)作成支援システム○○○
6ODデータ・乗降人数等自動集計システム○○○
7売上・利用者動向分析システム○○○
8事故情報管理システム○○○
9車検・定期点検・整備管理システム○○○
10乗務シフト自動作成システム○○○
11勤怠管理システム○○○
12営業所・乗務員管理システム○○○
13売上集計・記録システム○○○
14会計管理用事務処理系システム○○○
15車内空間を活用したデジタル広告○○○
16コールセンターシステム○○○
17スマートフォン等モバイル端末を使った集客に繋がる仕組み○○○
18デジタルを活用した利用者へのPRや意見収集○○○
19混雑状況提供システム○○○
20スマートバス停○――
21車内乗客への遠隔案内システム○○○
22配車アプリ――○
23乗務日報自動作成ソフト○○○
24輸送実績報告書等帳票自動作成システム○○○
25遠隔・IT点呼システム○○○
26クレジット決済機器○―○3分の1以内
27交通系IC決済機器○―○
28二次元コード決済機器○―○
29その他のキャッシュレス決済機器○―○

県のウェブページでは、この別表1が画像で掲載されています。ページ内の文字検索では引っかかりません。表の内容を確かめたい場合は、公募要領のPDFか交付要綱のPDFを開いてください。

対象にならないもの

何が要るかDocuments

申請は電子申請システム「LoGoフォーム」で受け付けます。提出書類は公募要領の別表2に定められた14項目です。

  1. 補助事業計画書・事業費所要額調書(様式1号)
  2. 申請対象事業(乗合・貸切・乗用)の旅客自動車運送事業の許可証の写し、または同内容を確認できる書類
  3. 県税に未納がないことを証する書類(納税証明書。税目は全ての県税)
  4. 暴力団排除に関する誓約書(様式2号)
  5. 直近3年間の財務諸表(貸借対照表および損益計算書)
  6. 宮城運輸支局に提出した「事業概況報告書」および「一般旅客自動車運送事業損益明細表」の写し(直近の年度)
  7. 宮城運輸支局に提出した「一般旅客自動車運送事業輸送実績報告書」の写し(直近の年度)
  8. 見積書(2者以上)
  9. 1者からのみ見積書を徴した場合は、一者選定理由書(様式3号)
  10. 導入するシステムや機器等の概要、仕様、仕組みが分かる資料
  11. システム等の導入前後の業務フロー図
  12. 債権者登録票および通帳等の写し(様式4号)
  13. 該当する者のみ、消費税の仕入税額控除を行うことができない旨の理由書(様式5号)
  14. その他知事が必要と認める書類

準備に時間がかかるものを、先に挙げます。納税証明書は県税事務所で取ります。見積書は原則2者以上が必要なので、ベンダーへの声かけを早めに始めてください。宮城運輸支局に提出した3種類の書類(事業概況報告書、損益明細表、輸送実績報告書)は、社内で控えを保管していない場合、探すところから始まります。導入前後の業務フロー図は、自分で書き起こす必要があります。

消費税の扱い

補助金に係る消費税および地方消費税の仕入控除税額があり、その金額が明らかな場合は、これを減額して申請しなければなりません(交付要綱第6第3項)。申請の時点で金額が明らかでない場合は、その限りではありません。この場合は額の確定時に減額する条件が付いて交付決定され、あとから金額が確定したときには報告と返還が必要になります(交付要綱第15)。

審査はどう行われるかScreening

審査は応募のあった月ごとにまとめて行われます。一次審査は事務局による書面審査で、補助対象事業等に適合しない申請や、提出書類に不備・不足がある場合は不採択です。二次審査は外部有識者を含む審査委員会が計画内容を点数化して行い、一定の点数に満たない事業は不採択になります。予算を超過する応募があった場合は、原則として点数順に採択されます。

公募要領第8第2項が挙げる評価の分類は3つです。

評価分類評価内容
有効性KPI(効果測定方法・目標値)の設定は適当か。事業効果が大きい取組か。省人化につながる取組か
妥当性価格競争が行われ適切な費用になっているか。補助対象経費に過剰なスペックのものが含まれていないか
実現可能性適当なスケジュールになっているか。財務状況から適切な資金確保が見込まれるか

審査経過に関する問い合わせには応じないと明記されています。採択件数や採択率は、交付要綱・公募要領のいずれにも記載がありません。

いつまでに、何をするかSchedule

項目時期
公募申請2026年7月10日(金曜日)午前9時 〜 2026年12月25日(金曜日)午後5時
※予算の上限に達する応募があった場合、その応募があった月の月末で公募終了
公募採択通知応募があった月の翌月中旬(予定)
交付申請応募があった月の翌月下旬(予定)まで。正式な期限は別途通知
交付決定通知応募があった月の翌月下旬頃
補助事業の実施交付決定通知日以降、発注・契約が可能
進捗状況の報告原則として4か月に1回以上
事業実績報告事業完了後30日以内、または2027年2月26日(金曜日)のいずれか早い日まで。この日までにすべての支払いも完了させること
検査・支払い2027年3月末まで
効果検証報告県が事業完了後12か月間の効果検証を行った結果の報告を求めた場合は、これに応じること

交付決定前に着手したいとき

着手は原則として交付決定日以降です。やむを得ない事由がある場合に限り、事前着手届(様式第4号)を知事に提出することで、2026年7月10日以降の着手が認められます(交付要綱第11、公募要領第10)。

ただし例外があります。国土交通省の「交通DX・GXによる経営改善支援事業」の併用が見込まれる事業は、7月10日以降であっても、国等からの交付決定を受けた後でなければ事前着手が認められません。

そして公募要領第10(3)は、事前着手をした場合であっても補助金の採択および交付決定を約束するものではなく、交付決定がなされなかった場合に発生する損害等について県および事務局は一切の責任を負わないと定めています。

気をつけることWatch out

この制度の背景Background

物価高騰と運転士不足が続くなかで、地域交通を維持することを目的に置いた制度です。国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を財源としています。令和8年度は一次公募が2026年5月1日に始まり5月29日に締め切られ、二次公募が7月10日に始まりました。

メニューの並びを見ると、運行管理、乗務日報、シフト作成、点呼といった事務作業の自動化に関するものが大半を占めています。審査の評価分類にも「省人化につながる取組か」が入っています。車両の購入や運賃の補填ではなく、人手のかかる仕事を減らす方向に絞られた制度だと読めます。

申請についてApplying

申請書類の作成代行は、行政書士の業務です。当サイトは制度の情報をまとめたもので、代行は行っておりません。個別の申請については、制度の実施機関または、その手続を取り扱う専門家へご相談ください。

この制度の問い合わせ先は、旅客運送事業者経営強化支援事業費補助金事務局(宮城県企画部地域交通政策課)です。電話は022-211-2436、受付は平日の午前8時30分から午後5時15分まで。メールで質問する場合は、件名に【経営強化補助金】を入れるよう指定されています。

出典:宮城県「令和8年度宮城県旅客運送事業者経営強化支援事業費補助金の募集について」
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/soukou/miyagi-transport-support.html
宮城県「宮城県旅客運送事業者経営強化支援事業費補助金公募要領(令和8年度二次公募・2.0版)」
https://www.pref.miyagi.jp/documents/62930/20_pt_mgmt_app_gl4_r8_2.pdf
宮城県「宮城県旅客運送事業者経営強化支援事業費補助金交付要綱」
https://www.pref.miyagi.jp/documents/62930/10_pt_mgmt_gl.pdf
確認日:2026-08-20
※本記事は公募要領をもとに作成したものです。最新かつ正確な内容は必ず公式の公募要領をご確認ください。制度の内容は変更されることがあります。