令和8年度 宮城県 売れる商品戦略コーディネート支援事業費補助金(戦略強化支援事業 三次募集)
「この商品、どうやったら売れるのか」を、マーケティングの専門家と一緒に考える制度です。県が専門家を3回程度、無料で派遣し、その助言にもとづいて動いた分の経費を上限50万円・補助率2分の1以内で補助します。三次募集の申込締切は2026年9月25日。選ばれるのは5者程度です。
- 誰が使えるか
- 宮城県内に事業所を有する食料品製造業者等(食料品製造業、飲料製造業、食料品製造業者に製造を委託する者など)
- いくら
- 上限50万円/補助率 補助対象経費の2分の1以内。このほか専門家の個別派遣3回程度(無料)
- いつまで
- 三次募集 令和8年8月25日〜令和8年9月25日。応募状況により早期終了あり
- 実施機関
- 宮城県 農政部 食産業振興課 食ビジネス支援班
誰が使えるかWho
県のページは、対象を「宮城県内に事業所を有する食料品製造業者等であること」と一行で書いています。この「等」に何が入るのかは、交付要綱の第2と実施要領の第3に定義があります。両方とも同じ文言で、次の3つです。
- 日本標準産業分類(令和5年7月27日付け総務省告示第256号)に規定する食料品製造業および飲料・たばこ・飼料製造業(たばこ製造業、および飼料・有機質肥料製造業を除く)に係る事業者
- 食料品製造業者に製造を委託する者
- そのほか、宮城県の食産業の振興を図る事業実施主体として知事が適当と認めた者
「食料品製造業者等」の「等」は、思ったより広く取ってあります
ここは県のページを読むだけでは分かりません。二つ、押さえておく価値があります。
ひとつは飲料製造業が入っていることです。日本標準産業分類の「飲料・たばこ・飼料製造業」から、たばこ製造業と飼料・有機質肥料製造業だけを外した書き方になっています。清涼飲料、酒類、茶・コーヒーの製造は、この中に残ります。「食料品」という言葉から自社を外して考えていた飲料の製造業者は、一度確かめてみる価値があります。
もうひとつは自社で工場を持たない事業者も入ることです。第2号の「食料品製造業者に製造を委託する者」がこれにあたります。企画と販売は自社で行い、製造は他社に任せている、いわゆるファブレス型の食品事業者です。
そのうえで、実施要領第5は支援対象者の要件として次の3つを挙げています。3つとも満たす必要があります。
- 県内に事業所を有すること
- 本事業の支援を受ける目的および成果目標を明確にしていること
- 専門家の助言・指導により、テストマーケティング手法または商談手法の習得に取り組む意思があり、実践的な取組によって支援の効果が期待できること
「意思があること」「効果が期待できること」は、申込書のなかで自分の言葉として書く欄が用意されています。様式第1号には、自社の強み・弱み、目指すべき姿、専門家に求める指導・助言の内容、補助金を使って取り組みたい内容を書く欄があります。ここが空欄に近いと、ヒアリングで確かめようがありません。
いくらもらえるかHow much
補助率は補助対象経費の2分の1以内、補助限度額は500千円(50万円)です。交付要綱の別表1、募集チラシ、県のページの3点で同じ数字が示されています。プログラムは2つに分かれていますが、金額はどちらも同じです。
計算の例をひとつ。商談会への出展料に50万円、バイヤーに渡す商品紹介資料の印刷に20万円、商談先への交通費と宿泊料に10万円をかけたとします。合計80万円(税抜)の2分の1で、40万円が補助額の目安です。上限の50万円を受け取るには、100万円の対象経費が必要になります。
金額まわりで、細かいけれど効いてくる決まりが3つあります。
- 経費は税抜で計算します。交付申請の様式は、事業費も補助金交付申請額も税抜で記入する形になっています。
- 千円未満の端数は切り捨てです(交付要綱第3第4項)。
- 消費税の仕入控除税額は差し引いて申請します(交付要綱第5第2項)。申請の時点で控除額がはっきりしない場合は、この限りではありません。その場合は補助金の額の確定時に減額される条件が付きます。
なお、専門家の派遣にかかる費用は県の委託費から支出されるため、事業者の負担はありません(実施要領第16)。補助金50万円とは別枠です。
何に使えるかEligible costs
対象となるのは、次の4区分です(交付要綱別表2)。選んだプログラムによって中身が少し変わります。
商品戦略強化プログラムを選んだ場合
- 旅費 ―― 商品開発・改良のために行うテストマーケティングの実施に直接必要な交通費、宿泊料
- 調査研究費 ―― サンプル制作費(無償配布に限る)、商品紹介資料・調査資料等の作成費、調査の一部を外部委託する経費(専門家から提案があった内容に限る)
- 庁費 ―― 会場等借用料、消耗品費、商談会等出展経費、紹介資料印刷費、サンプル送料
- その他 ―― 上記のほか、知事が必要と認める経費
商談戦略強化プログラムを選んだ場合
- 旅費 ―― 販路拡大のための商談力強化に向けた商談機会の創出に直接必要な交通費、宿泊料
- 調査研究費 ―― 商談実践力強化のために必要となる商品紹介資料、会社パンフレット等の作成費
- 庁費 ―― 会場等借用料、消耗品費、商談会等出展経費、紹介資料印刷費、サンプル送料
- その他 ―― 上記のほか、知事が必要と認める経費
いずれの区分にも「外部専門家によるOJT、および外部専門家の指導・助言にもとづき実践的な取組をするために要する経費のみ対象とする」という但し書きが付いています。自分たちの判断で先に動かした分は、この但し書きから外れます。専門家と何を実施するかを決めてから発注する、という順番になります。
2つのプログラムは、どちらか一方を選びます
| プログラム | 何を身につけるか | 取組の中身 |
|---|---|---|
| 商品戦略強化プログラム | 商品開発・改良に向けたテストマーケティング手法 | 手法の学習/調査に必要な資料の作成/テストマーケティングのOJT |
| 商談戦略強化プログラム | バイヤーへの効果的な商談手法 | 商談・営業手法の学習/商談に必要な資料の作成/商談のOJT |
申込書(様式第1号)は冒頭にチェック欄があり、「いずれかのプログラムを選択してください」と書かれています。専門家が助言する分野は、マーケティング調査の設計・実査・分析、市場ニーズとトレンドの分析、商品コンセプトの設計、販売ターゲットの設定、販売戦略の立案、原価管理と価格設定、商談・営業戦略の立案、広報戦略の立案の8項目です(実施要領第12)。
何が要るかDocuments
この制度は、書類を出す場面が2回あります。9月25日までに出すのは、1回目のほうだけです。
1回目 ―― 戦略強化プログラムの申込(9月25日まで)
- 戦略強化プログラム申込書(様式第1号)
- 食材王国みやぎ県内食品製造業者等自己診断カルテ(別記様式)
提出先は宮城県農政部食産業振興課 食ビジネス支援班で、メール(s-business@pref.miyagi.lg.jp)で受け付けています。申込書には直近3年間の売上高・営業利益・当期利益を記入する欄と、ヒアリングの希望日を5候補まで書く欄があります。県は「提出後に受領の連絡がない場合は連絡してほしい」と申込書に添え書きしています。メール提出なので、届いたかどうかの確認は自分で取る前提です。
2回目 ―― 補助金の交付申請(採択後)
支援対象事業者に選ばれ、専門家の助言を受けたあとで、補助金を使いたい場合に提出します(交付要綱第5第3項)。
- 補助事業計画書(別記様式第1号-別紙1)
- 事業費積算明細書(別記様式第1号-別紙2)
- 事業スケジュール(別記様式第1号-別紙3)
- 外部専門家による補助事業計画確認届(別記様式第1号-別紙4)
- 専門家の指導・助言に基づく取組実施に係る同意書(別記様式第1号-別紙5)
- 暴力団排除に関する誓約書(別記様式第1号-別紙6)および役員等名簿
- 直近3期分の決算報告書の写し
- 登記事項証明書(法人の場合)または代表者の住民票抄本(個人の場合)
- 納税証明書(全ての県税)
- そのほか知事が必要と認める書類
準備に日数がかかるのは、直近3期分の決算報告書、登記事項証明書、県税の納税証明書です。登記事項証明書は法務局、県税の納税証明書は管轄の県税事務所で取得します。役員等名簿は、登記事項証明書に載っている役員・監査役をすべて書き出す様式で、生年月日と住所まで求められます。いずれも採択後の書類ですが、社内に控えがなければ取り寄せに数日かかります。申込の段階で手元を確かめておくと、あとが楽です。
気をつけることWatch out
- 補助金だけを申請することはできません。交付要綱第3第1項第2号は、補助の対象を「戦略強化支援事業による外部専門家等の指導又は助言に基づく取組」に限っています。まず専門家派遣のプログラムに採択されることが前提で、三次募集で選ばれるのは5者程度です。
- 9月25日は「補助金の締切」ではありません。これはプログラム申込の締切です。補助金の交付申請の提出期限は、交付要綱第5第1項で「知事が別に定める日」とされており、要綱に日付は書かれていません。採択された事業者へ個別に案内される形です。
- 応募状況により、9月25日を待たずに受付が終わることがあります。県のページとチラシの両方に、この但し書きがあります。
- ヒアリングは対面です。県庁または周辺の会議室で、60分程度。申込書には「申込内容を十分に理解し、具体的に説明できる方の出席をお願いいたします」と書かれています。日程はチラシによれば9月30日から10月6日ごろですが、応募状況によってはこれに先立って実施される場合があるとされています。
- 県税に未納がある者は、交付申請ができません(交付要綱第5第4項)。
- 同一の事業者かつ同一の事業内容で、他の補助事業と併用して交付決定を受けることはできません(交付要綱第6第2項)。県のページも「同一の事業内容で他組織の実施する補助金との重複はできません」と書いています。
- 補助金は後払いです。額の確定後に交付されます。ただし知事が補助事業の遂行上必要と認めたときは、概算払いによる交付ができるとされています(交付要綱第12)。実績報告には、見積書・契約書・納品書・領収書等の写しと、補助事業用帳簿の提出が求められます。
- 事業の期間は、交付決定日から令和9年2月25日までです。ここで区切られるのは補助事業だけでなく、専門家の派遣期間も同じ日までです(実施要領第13)。
- 交付決定より前に支出した経費が、対象になる余地はあります。交付要綱第4第2項は「知事は、交付決定の前に行われたものであっても、写真や書類等による確認が可能で適正と認められる経費については、補助金の対象とすることができる」と定めています。ただし「できる」であって、認められることが約束されているわけではありません。先に動くのであれば、写真と書類を必ず残したうえで、事前に県へ確認しておくほうが安全です。
- 事業が終わったあとにも、やることが残ります。実施要領第18は成果報告会の開催を、第19は自己診断カルテを使った自己分析と県への提出を定めています。申込のときに出すカルテを、終わったあとにもう一度作る形です。
- 特に優良と認められた事例は、公表されることがあります。実施要領第21は、支援対象事業者の同意を得たうえで成果を公表する場合があるとしています(交付要綱第14にも同趣旨の定めがあります)。専門家には守秘義務が課されています(実施要領第20)。
制度の名前が、場所によって少し違います
宮城県のページには、2つの表記が同居しています。本文の見出しは「売れる商品戦略コーディネート支援事業」ですが、同じページのタイトルと、県の補助金一覧に並ぶリンクの文字列は「売れる商品戦略強化コーディネート支援事業」で、「強化」が一語多く入っています。
交付要綱・実施要領・募集チラシの3点は、いずれも「売れる商品戦略コーディネート支援事業」です。「強化」が入るのは、この事業のなかの支援事業の名(戦略強化支援事業)と、補助区分の名(商品戦略強化プログラム/商談戦略強化プログラム)のほうでした。当サイトは要綱・要領・チラシに合わせた表記を採っています。検索で見つからないときは、「強化」を入れた綴りでも探してみてください。
申請についてApplying
申請書類の作成代行は、行政書士の業務です。当サイトは制度の情報をまとめたもので、代行は行っておりません。個別の申請については、制度の実施機関または、その手続を取り扱う専門家へご相談ください。
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/syokushin/senryaku-kyouka2026.html
出典:「売れる商品戦略コーディネート支援事業費補助金交付要綱」(令和8年4月17日施行)
https://www.pref.miyagi.jp/documents/64709/r8youkou.pdf
出典:「令和8年度売れる商品戦略コーディネート支援事業における戦略強化支援事業実施要領」(令和8年1月5日施行)
https://www.pref.miyagi.jp/documents/64709/r8-senryaku-youryou.pdf
出典:宮城県 農政部 食産業振興課「令和8年度 売れる商品戦略コーディネート支援事業 三次募集 募集チラシ」
https://www.pref.miyagi.jp/documents/64709/chirashi-3.pdf
確認日:2026-08-31
※本記事は公募要領をもとに作成したものです。最新かつ正確な内容は必ず公式の公募要領をご確認ください。制度の内容は変更されることがあります。