令和8年度 仙台市事業所断熱改修促進補助金
仙台市内の事業所・病院・学校・工場・店舗の窓を断熱改修するときに使える補助金です。補助対象経費の3分の1以内、上限300万円。申請の期限は2026年12月24日ですが、予算1,200万円の先着順で、しかも窓が出荷される前に交付決定を受けておく必要があります。仙台市の事業者向け補助金では珍しく、建物を貸している側も申請できます。
- 誰が使えるか
- 法人・個人事業主・新規創業者。仙台市内の事業所、病院、学校、工場、店舗等を使用している(または新たに使用しようとする)方と、それらの方に貸し付けている方。業種・規模の限定なし
- いくら
- 窓断熱改修工事の補助対象経費の3分の1以内/上限300万円(千円未満切捨て)
- いつまで
- 2026年4月1日〜2026年12月24日(木曜日)。予算1,200万円の先着順で、達した時点で終了
- 実施機関
- 仙台市 環境局 脱炭素経営推進課 グリーン成長係
誰が使えるかWho
この補助金の対象者の書きぶりは、同じ課が所管する他の補助金とはっきり違います。交付要綱第4条第1号は交付対象者を「法人、個人事業主又は現在事業を営んでいない個人であってこれから事業を開始しようとする者」と定めていて、中小企業者に限定していません。仙台市の太陽光や省エネ設備の補助金が「中小企業者、事業協同組合、医療法人、社会福祉法人、学校法人」と列挙しているのと比べると、入口が広く取られています。
そしてもう一つ。要綱第4条第2号は、対象者を次の三つに分けています。
- 窓断熱改修工事を行う事業所等を使用している者
- その事業所等を新たに使用しようとする者
- これらの者に対し貸し付けを行う者
三つめが効きます。テナントに貸しているビルのオーナーが、自分で申請できるということです。窓の断熱改修は建物側の工事なので、借りている側からは手を付けにくい。その構造に合わせて対象者が組まれています。
アクションプログラムへの参加が要る場合、要らない場合
仙台市環境局の補助金には、温室効果ガス削減アクションプログラムへの参加という共通の関門があります。市の地球温暖化対策等の推進に関する条例に基づく制度で、事業者温室効果ガス削減計画書を市長へ提出するものです。交付申請の事前または同時に済ませておく必要があります。
ただしこの補助金では、申請者と使用者が同一の場合に必要とされています。要綱第4条第3号の括弧書きは「前号の貸し付けを行う者であって自らが使用しない場合を除く」と定めており、自分では使わない貸主は、参加を求められません。
なお新規創業者と、新たに設置する事業所等で工事を行う法人・個人事業主は、アクションプログラムの参加様式が他の事業者と異なります。市のページに掲載されている「計画書・報告書様式(仮参加用)」を使います。
そのほかの要件
- 仙台市の市税を滞納していないこと(法人は市民税・事業所税の申告を行っていること)
- 暴力団等と関係を有していないこと
- 同一年度内に、同一の事業所等を対象として申請を行っていないこと(1事業者につき年度内1回)
- この工事について、仙台市が実施する他の補助金の交付決定を受けていないこと
- 新規創業者、または事業を開始した日から1年を経過していない法人・個人事業主は、仙台市の創業支援等事業計画に基づく特定創業支援等事業による支援を受けていること
最後の条件は見落としやすいところです。創業間もない事業者ほど、証明書の取得に時間がかかります。開業から1年以内であれば、工事の検討と並行して窓口に確認しておくのが安全です。
どんな窓が対象かEligible works
対象になるのは既存の窓の断熱改修工事で、建て替えに伴うものは除かれます。そのうえで、次のどちらかを満たす窓が対象です。
| 工法 | 満たすべき条件 |
|---|---|
| 内窓設置 または外窓交換 | ガラスがLow-E複層ガラスであること、かつサッシが木製・樹脂製・アルミ木複合製・アルミ樹脂複合製のいずれかであること |
| ガラス交換 または既存ガラスへの貼り付け | 新たに設置するガラスがLow-E複層ガラスであること |
読み分けが要ります。内窓設置と外窓交換にはサッシの材質条件が付き、ガラス交換には付きません。アルミサッシ単体は前者の条件を満たしません。また、単板ガラスや、Low-Eではないふつうの複層ガラスに交換する工事は、どちらの区分でも対象外です。見積もりを取る前に、この2行を施工業者と突き合わせておくと手戻りがありません。
いくらもらえるかHow much
補助率は補助対象経費の3分の1以内、上限は300万円です。千円未満の端数は切り捨てられます。
補助対象経費は、いずれも税抜金額の次の3つに限られます。
- 設計費――工事に必要な設計に要する経費(自ら実施する場合を除く)
- 材料費――必要な材料等の購入に要する経費(自ら実施する場合を除く)
- 工事費――必要な工事に要する経費(自ら実施する場合と、廃棄処分に係る経費を除く)
見積書に載っている「諸経費」は対象外です。申請の手引きが、補助対象経費に認められない「その他経費」の例として名指ししています。工事費と諸経費が一括で書かれた見積書だと、内訳の出し直しを頼むことになります。
計算例
例1:補助対象経費が税抜90万円の場合。90万円 ÷ 3 = 30万円。上限には遠いので、そのまま30万円が交付額になります。
例2:補助対象経費が税抜300万円で、他の補助金を受けない場合。300万円 ÷ 3 = 100万円です。
例3:補助対象経費が税抜300万円で、国の補助金20万円を併せて受ける場合。まず他補助金の20万円を差し引いて、補助対象経費は280万円。280万円 ÷ 3 = 933,333円で、千円未満を切り捨てて93万3千円です。これは申請の手引きの記入例に載っている数字と一致します。
上限300万円に届くのは、補助対象経費が税抜900万円のときです。それより大きい工事でも、補助額は300万円で頭打ちになります。
他の補助金との関係
この補助金は国や県等の補助金と併用できます。ただし国または宮城県その他の団体から補助金が交付される場合、その相当額を差し引いた金額が補助対象経費になります。例3のとおりです。一方、同じ工事について仙台市の他の補助金の交付決定を受けている場合は対象外です(要綱第4条第8号)。市の中では併用できず、市の外とは併用できる、という設計です。
何が要るかDocuments
交付申請時の主な提出書類です。
- 補助金交付申請書(様式第1号)
- 事業計画書(様式第2号)――窓ごとの工法・サッシ材質・ガラス種類・寸法・数量と、削減見込量の算定
- 収支予算書(様式第3号)
- 2社以上の相見積書の写し。断熱改修以外の工事も含み、すでに契約を締結している場合は契約者1社の見積書で足ります。部材費用と一体不可分工事費用が分かること、窓ごとの寸法が記載されていることが求められます
- 法人の登記事項証明書(履歴事項全部証明書)の原本。個人事業主は開業等届出書の写しと住民票の原本、新規創業者は住民票の原本(いずれもマイナンバーの記載がないもの)
- 建物の登記事項証明書(全部事項証明書)の原本
- 賃貸契約書の写し(申請者が賃借人の場合)
- 建物の他所有者からの同意書(様式第4号。申請者以外にも所有者がいる場合、全員分)
- 暴力団員に該当しないことの誓約書(様式第5号)
- 導入する窓の仕様が分かる書類(カタログ等)
- 設置予定場所の現況写真(様式第6号・カラー写真)――工事箇所ごとに1枚、必ず室内側から、正面ではなく斜めから
- 特定創業支援等事業の支援を受けたことの証明書の写し(新規創業者、または開業から1年未満の場合のみ)
- 市税の滞納がないことの証明書(交付日が申請書の提出前30日以内のもの。市税納付状況の確認に同意した場合は不要)
日数がかかるものを先に挙げます。登記事項証明書は法人分・建物分ともに原本で、交付日が申請書の提出前90日以内でなければなりません。市税の滞納がないことの証明書は30日以内とさらに短く、区役所または総合支所で交付を受けます(未納がある場合は1通300円)。賃貸物件で他に所有者がいる場合の同意書は、相手の押印または署名が要るため、こちらの都合では進みません。申請書に記載した日付と提出日が1か月以上ずれていると書類の是正を求められ、添付書類が有効期間外になっていれば取り直しになります。
気をつけることWatch out
- 交付決定通知書を受け取る前に着手すると、補助金を受けられません。そしてこの補助金でいう「着手」には窓の出荷が含まれます。契約を結んで発注し、製品が工場から出た時点で着手とみなされる、という意味です。申請書を出しただけでは足りません。審査は受理から30日以内(書類是正に要する期間を含まない)とされているため、工期から逆算して余裕を持って出す必要があります。
- 工事業者に申請を代行してもらうことはできません。申請の手引きに「工事請負業者等による申請代行は出来ません。必ず申請者自身で手続きを行ってください」と書かれています。窓の工事は業者主導で進みやすいだけに、ここは意識して分けておく必要があります。
- 予算1,200万円の先着順です。仙台市が公表している予算残額見込は、2026年7月1日時点で1,099万円です。予算額に達したあとの申請は「補欠」として受け付けられますが、受理ではありません。一定数に達した時点で、申請受付期間内でも受付が終了します。なお同じ課が所管する温室効果ガス削減設備導入支援補助金は2026年6月12日に、事業所用クリーンエネルギー自動車等導入支援補助金は8月3日に、それぞれ予算到達で新規受付を終えています。この一群の補助金で、年内に予算が尽きることは実際に起きています。
- 実績報告の期限は2027年1月31日です。この日までに実績報告書を提出しなかった場合、補助金は交付されません。12月24日ぎりぎりに申請して交付決定を受けても、工事の完了と支払いを1月末までに終える必要があります。申請の期限と、事業を終える期限は別物です。予算到達後の「補欠」も、1月31日をもって効力を失います。
- 後払いです。工事代金は先に自社で支払い、実績報告と交付額の確定を経てから振り込まれます。しかも補助金交付請求書を提出してから振り込みまで2か月程度かかる場合があると手引きに明記されています。年末と年度末は会計処理が集中するため、さらに長引くことがあります。振込予定日や完了の連絡は来ないので、通帳で確認することになります。
- 実績報告には工事後の写真が要ります。工事前と同じ角度で、室内側から、窓全体が見えるように撮影します。内窓の場合は二重窓であることが分かるよう、内窓を半分開けて撮ることが求められます。写真の引き伸ばし等の加工は不可です。工事前の写真を撮り忘れると比較ができません。着工前に撮っておく必要があります。
- 出荷証明書は、元請事業者への販売事業者(商流上の直前店)が発行します。申請者や工事業者が自分で書くものではありません。誤りがあると再提出になります。
- 書類の是正には期限があります。不備の連絡後10日以内に是正されない場合、申請書類一式を返却されることがあります。また修正液・修正テープでの訂正は認められていません。
- 設置した建具は耐用年数の期間内、勝手に処分できません。譲渡・交換・貸付など目的外の使用は認められず、処分する場合はあらかじめ財産処分承認申請書を提出して承認を受ける必要があります。無承認で処分すると交付決定が取り消され、返還を求められることがあります。承認を受けて処分した場合でも、日数に応じた補助額の返還を求められることがあります。
- 帳簿の保存義務があります。収入と支出を明らかにした証拠書類を、交付を受けた年度の翌年度から、取得した財産の法定耐用年数が経過するまで保存する必要があります(要綱第21条)。
- 交付後も報告義務が続きます。申請者と使用者が同一の場合、条例第11条に基づく事業者温室効果ガス削減報告書を計画期間内に提出する必要があります。提出しなかった場合は交付決定が取り消される可能性があり、すでに受け取っていれば返還を求められます。
スケジュール
| 2026年4月1日(水) | 令和8年度の交付申請受付開始 |
|---|---|
| 着手前・かつ2026年12月24日(木)まで | 交付申請書の提出(予算に達し次第、早期終了) |
| 申請の受理から30日以内 | 書類審査(場合により現地調査)、交付決定・不交付決定の通知 |
| 交付決定通知書の受領後 | 着手(窓の出荷・工事) |
| 2027年1月31日(日) | 実績報告書の提出期限。この日を過ぎると交付されない |
| 交付額確定通知の受領後 | 補助金交付請求書を提出。振込までさらに2か月程度 |
交付申請または実績報告の提出期限が土曜日・日曜日・祝日にあたる場合は、休日の翌開庁日までに提出します。2027年1月31日は日曜日にあたるため、この扱いになります。交付申請は郵送または持参、実績報告は持参で提出するよう手引きに書かれています。
問い合わせ先
- 仙台市環境局 脱炭素経営推進課 グリーン成長係 電話 022-214-8467(平日8時30分〜17時15分)
- メール action_program@city.sendai.jp
- 提出先:〒980-0802 仙台市青葉区二日町6-12 MSビル二日町5階 アクションプログラム担当
市は、交付申請を検討する段階で電話による事前相談を求めています。申請対象になるかどうかの確認に加えて、そのときの予算残額を教えてもらえます。先着順の制度で、公表値は7月1日時点のものです。この一本の電話で、実際の残りが分かります。
申請についてApplying
申請書類の作成代行は、行政書士の業務です。当サイトは制度の情報をまとめたもので、代行は行っておりません。個別の申請については、制度の実施機関または、その手続を取り扱う専門家へご相談ください。
仙台市「仙台市事業所断熱改修促進補助金 申請の手引き」(令和8年4月)
https://www.city.sendai.jp/ondanka/jigyosha/actionprogram/hojokin/documents/pir_r8_tebiki_.pdf
仙台市「仙台市事業所断熱改修促進補助金交付要綱」(令和8年3月27日改正・令和8年4月1日実施)
https://www.city.sendai.jp/ondanka/jigyosha/actionprogram/hojokin/documents/r8_pir_tebiki.pdf
仙台市「仙台市事業所断熱改修促進補助金【令和8年度申請受付開始】」(ページID 73487・2026年7月1日更新)
https://www.city.sendai.jp/ondanka/jigyosha/actionprogram/hojokin/dannetsu.html
仙台市「ビジネスをエコUP(省エネに関する事業者向け補助金等)」(ページID 74794・2026年4月1日更新)
https://www.city.sendai.jp/ondanka/jigyosha/ecoup.html
確認日:2026-08-27
※予算残額は2026年7月1日時点で市が公表した見込値です。それ以降の消化状況は当サイトでは確認していません。申請前に脱炭素経営推進課へお問い合わせください。
※補助率について、市のページと申請の手引きは「3分の1以内」、交付要綱別表第3は「1/3」と表記しています。本記事は「3分の1以内」で統一しました。
※2社以上の相見積もりと、工事請負業者による申請代行の禁止は、申請の手引きに記載があり、交付要綱には記載がありません。
※本記事は公募要領をもとに作成したものです。最新かつ正確な内容は必ず公式の公募要領をご確認ください。制度の内容は変更されることがあります。