仙台市業務効率化支援事業補助金(業務効率化サポート枠・三次募集)
仙台市内の中小企業者等・個人事業者が、業務効率化のためのソフトウェアやクラウドサービスの導入に使える補助金です。上限50万円、下限なし、補助率は2分の1(賃上げ優遇に該当すれば3分の2)。申請書の提出期限は2026年9月25日13時ですが、その前に必須の事前相談があり、予約申込は9月9日17時で締め切られます。
- 誰が使えるか
- 仙台市内に本店を登記している中小企業者等、または市内で事業を行う個人事業者。従業員1名以上、創業後1期以上。全業種
- いくら
- 上限50万円・下限なし/補助率 2分の1以内(賃上げ優遇措置に該当する場合は3分の2以内)
- いつまで
- 事前相談の予約申込 2026年9月9日(水曜日)17時/申請書の提出 2026年9月25日(金曜日)13時必着
- 実施機関
- 公益財団法人仙台市産業振興事業団(仙台市の補助金)
同じ補助金に、金額の大きい「デジタル導入補助枠」があります。そちらは上限200万円ですが下限が100万円あり、三次にあたる2次募集の想定採択者数は3者程度でした。こちらのサポート枠は上限50万円と小さい代わりに下限がなく、想定採択者数は26者程度です。数十万円のクラウド会計や予約システムを入れたい、という規模の事業者にはこちらが合います。
募集要領の表紙には「最終募集」と書かれています。今年度、この枠で募集が行われるのはこれが最後という意味です。
誰が使えるかWho
雇用のある中小企業者等、または雇用のある個人事業者が対象です。業種の限定はなく、全業種が対象になります。「雇用のある」とは、パート・アルバイトを含む従業員が1名以上いることを指します。ひとりで営んでいる事業者は、この時点で対象から外れます。
法人の場合は、中小企業基本法第2条第1項の中小企業者にあたり、かつ登記されている本店(会社以外の法人は主たる事務所)の所在地が仙台市内にあること。個人事業者の場合は、仙台市の住民基本台帳に記録されているか、市内に施設を所有または賃借してその施設で事業を行っていることが条件です。
あわせて、業務効率化の前後を比べられるよう、創業後1期以上を経過していることが必要です。法人なら最低1期分の決算書、個人事業主なら最低1期分の確定申告書を出せる状態を指します。
対象にならない事業者
- 非営利法人・団体、農業組合法人、組合
- 市税を滞納している事業者。他の地方公共団体で納付すべき税を滞納している場合も対象外
- 公募開始時点で確定している直近過去3年分の課税所得の年平均額が15億円を超える事業者
- 大企業から一定以上の出資や役員を受け入れている、いわゆるみなし大企業
- 暴力団等と関係を有している事業者、公序良俗に反する行為を行っている事業者
- 専らこの補助金の対象になることだけを目的として、一時的に従業員を雇い、事業終了時に解雇するなど従業員数を変更している事業者
いくらもらえるかHow much
補助金の上限は50万円(募集要領の表記では500千円)。下限はありません。補助率は補助対象経費の2分の1以内で、賃上げ優遇措置に該当する場合は3分の2以内に上がります。
| 区分 | 補助率 | 補助金額 |
|---|---|---|
| 通常 | 2分の1以内 | 上限50万円/下限なし |
| 賃上げ優遇措置に該当 | 3分の2以内 | 上限50万円/下限なし |
計算してみます。補助対象経費が60万円なら、通常の補助率で30万円が補助されます。100万円かければ上限の50万円に届きます。賃上げ優遇措置に該当する場合は、75万円の経費で上限に達する計算です。
下限がないので、20万円のソフトウェアを入れて10万円の補助、という使い方もできます。デジタル導入補助枠は補助金の下限が100万円で、逆算すると200万円以上の投資が要りました。小さく試したい事業者にとって、この差は小さくありません。
設備・機器には、別枠の上限がある
ここは市や事業団のWebページには書かれておらず、募集要領のPDFにだけ載っています。設備・機器等導入費については、機器の種類によって補助上限額が分かれます。
| 機器の区分 | 補助上限額 | 条件 |
|---|---|---|
| 汎用性の高い機器(パソコン、タブレット等) | 20万円 | ソフトウェア導入費やクラウドサービス利用費等とあわせて申請し、かつ補助対象事業の実施に必要不可欠であること |
| 用途が限定された専用機器(ソフトウェアが組み込まれた専用設備・機器、POSレジ等) | 50万円 | 業務効率化のための使用目的が明確であること |
パソコンを何台か買って上限まで使い切る、という組み立ては通りません。設備・機器は事業の実施に必要な最小限の台数・構成に限られ、性能も業務に必要な範囲までです。過剰な性能や数量は対象外と明記されています。
賃上げ優遇措置の判定方法
募集要領は、賃金の引き上げを労働保険料で確認すると定めています。従業員一人当たりの平均労働保険料について、令和6年度と比べて令和7年度(見込み・概算)で3%以上の引き上げが確認できることが条件です。提出書類も、労働保険料比較算定表(様式第1号の3)と、令和6年度・7年度の労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書の写しになります。
この方法での提出が難しい場合は、賃上げの事実を証明できる書類のうち補助金事務局が適当と認めるものを提出する、という代替の道も募集要領に書かれています。該当しそうで書類がそろわない場合は、事務局(050-1741-1675)へ相談してください。
何に使えるかEligible costs
補助対象経費は8区分に分かれています。いずれも業務効率化に資するものに限られます。
| 区分 | 主な内容 |
|---|---|
| ソフトウェア導入費 | 購入費、リース料、レンタル料、設定費、トレーニング費用、データ移行費用、保守費用 |
| クラウドサービス利用費 | 利用料、設定費、トレーニング費用、データ移行費用 |
| 設備・機器等導入費 | サーバ、パソコン、タブレット、バーコードリーダ、ネットワーク構築に必要な機器などの購入費、リース料、レンタル料(上記の内訳上限あり) |
| Webサイト構築・改修費 | 自社Webサイトの構築・改善(業務効率化や省力化と明確に判断できるものに限る) |
| 通信料 | 本事業に必要な通信料、プロバイダ契約料 |
| 外注費 | LAN構築、Webコンテンツ制作など、自社で実施できない外部委託経費 |
| 専門家経費 | 子育てと仕事の両立に資する業務環境の整備に必要な外部専門家コンサル料、社内研修費 |
| その他経費 | 他のいずれの区分にも属さないもので、本事業のために使うことが特定・確認できるもの |
リース料・レンタル料・保守費用・クラウド利用料・通信料は、補助対象期間分か、期間内に一括で支払える場合の最大1年分までです。
募集要領が例示している、対象になり得る取り組み
- ホームページへのチャットボット機能の導入
- 予約システムの導入(業務処理の自動化・効率化機能がある場合のみ)
- スマートオーダーの導入
- バックオフィス業務関連の新規導入や拡充
- 在庫管理システム、CADソフト、POSレジの導入
- IoTやVPN構築で、活用方法がきちんと示されているもの
子育て支援の例としては、短時間勤務や曜日固定を前提にシフトを組めるツール、VPNとクラウド業務システムによる在宅勤務対応、業務を他の従業員が代われるようにする動画やクラウド型業務マニュアルの作成が挙げられています。これらに当てはまる事業は、審査で加点されます。
対象にならない取り組み
- 販路開拓とみなされるもの(ECサイト、Web広告、SNS広告、動画作成、デジタルサイネージ、SEO対策など)
- 求人のための取り組み(求人ページの拡充、求人動画の作成など)
- 業務効率化と判断しにくい単なるWebサイトのリニューアル
- 活用方法が事業計画書に示されないままのツール導入(募集要領はiPadやkintoneを例に挙げています)
- 機能の拡充が確認できない、単なるソフトウェアの更新
- 業務効率化のための取り組みであっても、デジタルツールを使っていないもの
何が要るかDocuments
法人の場合の提出書類は次のとおりです。すべてPDFにして、事務局へメールで送ります。申請方法はメールのみです。
- 補助事業交付申請書(様式第1号)。賃上げ優遇措置を希望する場合と子育て支援加点に該当する場合は、それぞれの欄にチェックを入れる
- 補助事業計画書(様式第1号の2)。添付資料を含めA4で10頁以内。補助事業名は40字以内
- 履歴事項全部証明書または現在事項全部証明書の写し(申請日以前3か月以内に取得したもの)
- 直近3期分の決算書の写し(貸借対照表、損益計算書、個別注記表。製造原価報告書・販売管理費明細を作成している場合はそれらも)
- 市税の滞納がないことの証明書
- 賃上げ優遇措置を希望する場合は、労働保険料比較算定表(様式第1号の3)と、令和6年度・7年度の労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書の写し
個人事業者の場合は、3と4に代えて本人確認書類の写しと直近3期分の確定申告書の写しを提出します。住民登録地が仙台市外の場合は、市内に施設を所有または賃借して事業を営んでいることがわかる書類(賃貸借契約書など)の写しも必要です。3期分の決算書や確定申告書がそろわない場合は、交付申請書の該当欄にチェックを入れ、創業年等を記載したうえで、作成済みのものを出す扱いになっています。
先に動いたほうがいい書類が二つあります。市税の滞納がないことの証明書と、履歴事項全部証明書です。後者は申請日から3か月以内に取得したものという条件がつくため、古い写しは使えません。どちらも窓口や郵送のやりとりが挟まります。9月25日の期限から逆算して手配してください。
市税の証明書の取得時期について、書き方が二通りあります。募集要領は「補助金の申請受付開始日以降に交付を受けたものに限る」とだけ定めており、三次募集の申請受付開始日は2026年8月17日です。一方、事業団のページは「本補助金の申請受付開始日3/16以降に交付を受けたもの」と、年度当初の日付を明示しています。3月16日以降のものが使えるなら手元の証明書を流用できる場合がありますが、当サイトではどちらが適用されるかを確認できていません。事務局へご確認ください。
気をつけることWatch out
過去の採択者を対象外とする一文がある
募集要領の表紙に、次の記載があります。「公平性の観点から出来るだけ多くの仙台市内中小企業者を採択したいため、一次募集、二次募集および三次募集第一期、第二期の採択者は、対象外となります」。
今年度のこの枠には、一次募集(3月〜5月)と二次募集(6月〜7月)があり、今回が三次募集です。「三次募集第一期、第二期」という区分は、今年度のこの枠には見あたりません。前年度の「仙台市地域企業業務効率化サポート補助金」に三次募集の第一期・第二期・第三期があったため、その文言が残っている可能性があります。過去にこの系統の補助金で採択を受けたことがある事業者は、申請の前に事務局へ確認してください。当サイトでは、この一文がどこまで及ぶかを確認できていません。
これとは別に、審査での優先順位についての定めもあります。「仙台市地域企業デジタル化推進補助金」「仙台市地域企業デジタル化サポート補助金」「仙台市地域企業業務効率化サポート補助金」のいずれかに採択・交付実績がある事業者は、審査において他の申請者と比べて優先度が低くなる場合がある、と募集要領に書かれています。
事業計画書は自分で書く。代行は取消の対象
募集要領は、補助事業計画書について「申請者自身が責任をもって作成することを必須」とし、申請者以外による作成が判明した場合は採択後であっても採択の取消しまたは交付決定の取消しを行う場合がある、と定めています。事前相談にも、コンサルティング会社など申請者以外の第三者は原則として同席できません。事前相談は申請事業者本人が対応することとされています。
事前相談は、計画書を作ってから受ける
事前相談は1回以上が必須ですが、手ぶらで行く場ではありません。あらかじめ補助事業計画書を作成し、相談日の前に事業団へ提示することが求められています。予約申込の締切である9月9日から逆算すると、計画書の骨格は8月のうちに作っておく必要があります。相談枠には限りがあり、締切前に受付を終了する場合があると明記されています。
お金が出るのは事業が終わったあと
補助金は後払いです。交付決定後に発注・契約し、2027年(令和9年)1月31日までに納品・設置・支払いを完了させ、実績報告を経てから振り込まれます。交付決定前に発注・契約・支出した経費は対象外です。ソフトやクラウドの代金は、いったん自社で立て替えることになります。
期間中に発注や引き渡し、支払いがあっても、実際の取り組みが補助対象期間の外であれば、その経費は対象外になります。領収書の宛先が申請者名であることも条件です。
審査で見られていること
募集要領は審査項目を公表しています。理解度、必要性、期待度、遂行能力、コンサルティングの5項目です。このうち読み落としやすいのが理解度の基準で、「業務効率化により創出した余力の活用方法(賃上げや事業投資等)まできちんと想定されているか」が問われます。ツールを入れて楽になる、で終わらせず、浮いた時間や人手を何に回すのかまで書くことが求められている、と読めます。
期待度の基準には「補助事業による業務効率化や省力化と経営全体への影響が定性的ではなく定量的に示されているか」とあります。数字で書け、ということです。
その他
- 同じ事業内容で、国や地方公共団体などの他の補助金の交付決定を受けている場合は対象外。申請後に他の補助金の交付決定を受けた場合も対象外になります。経費の重複だけでなく、テーマや事業内容が同一・類似の申請をしていないことが条件です
- 採択されると、採択者向け説明会への出席、事業開始時と事業終了時のコンサルティングの受け入れ、事業計画内容の公表への同意が求められます
- 審査の結果、申請額を下回る金額で交付決定されることがあります。交付決定の内容や条件に不服がある場合は、通知があった日から14日を経過した日までに申請を取り下げられます
- 実績報告の期限は、事業完了日から30日を経過した日か2027年2月12日のいずれか早い日です
- 収入と支出を明らかにした帳簿等の証拠書類は、交付を受けた年度の翌年度から5年間保存する必要があります
- 審査結果の内容についての問い合わせには応じられない、と明記されています
スケジュール
| 2026年8月12日(水) | 事前相談の予約受付開始 |
|---|---|
| 2026年8月17日(月) | 申請受付開始・事前相談の実施開始 |
| 2026年9月9日(水)17時 | 事前相談の予約申込締切(枠が埋まり次第、早期終了あり) |
| 2026年9月16日(水) | 事前相談の実施終了 |
| 2026年9月25日(金)13時 | 申請書の提出期限(必着) |
| 2026年10月中旬 | 採択者決定・採択者説明会(予定) |
| 2027年1月31日(日) | 補助事業の実施期限 |
| 2027年2月12日(金) | 実績報告の期限(事業完了日から30日を経過した日のいずれか早い日) |
事前相談の予約受付開始日について、記載が分かれています。仙台市のページと事業団のスケジュール欄は「8月12日(水)」、事業団の本文にある受付期間の表記は「令和8年8月17日(月)~9月9日(水)17時」です。締切の9月9日17時はすべての記載で一致しています。上の表は、日付の早いほう(8月12日)を開始日として記しました。
問い合わせ先
- 申請・書類について:仙台市業務効率化支援事業補助金事務局(ランスタッド株式会社内) 電話 050-1741-1675 メール sendai-koritsuka@stm.randstad.co.jp(平日9時〜17時)
- 事前相談・課題相談について:公益財団法人仙台市産業振興事業団 起業・経営支援部 経営支援課 電話 022-724-1122(平日9時〜17時)
事前相談の申込は事業団の専用フォームからで、電話では受け付けていません。
申請についてApplying
申請書類の作成代行は、行政書士の業務です。当サイトは制度の情報をまとめたもので、代行は行っておりません。個別の申請については、制度の実施機関または、その手続を取り扱う専門家へご相談ください。
なお、この補助金については、募集要領が申請者自身による事業計画書の作成を必須としています。代行の可否以前に、制度の設計として認められていません。
公益財団法人仙台市産業振興事業団「仙台市業務効率化支援事業補助金募集要領(業務効率化サポート枠・第三次募集)」(令和8年8月10日 初版)
https://www.siip.city.sendai.jp/ouen/cmswp/wp-content/uploads/2026/08/youryou_koritsuka_support3.pdf
公益財団法人仙台市産業振興事業団「【三次募集】仙台市業務効率化支援事業補助金(業務効率化サポート枠)」
https://www.siip.city.sendai.jp/ouen/event/koritsuka_support3
仙台市「仙台市業務効率化支援事業補助金(業務効率化サポート枠)」(2026年8月12日更新)
https://www.city.sendai.jp/kikakushien/gyoumukouritukashien.html
確認日:2026-08-17
※募集要領のPDFには、表紙に「(案2)」の表記が残っています。改訂履歴の欄は令和8年8月10日を初版としており、事業団のページから正式な募集要領として掲載されているものです。内容が更新される可能性があるため、申請前に必ず最新版をご確認ください。
※本記事は公募要領をもとに作成したものです。最新かつ正確な内容は必ず公式の公募要領をご確認ください。制度の内容は変更されることがあります。